人間・機械協調型作業システムの
基礎的安全技術に関する研究(中間報告)
| 序論 |
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| 池田博康、梅崎重夫 |
ロボット工学の分野では,協調型ロボットや移動ロボットのように,人間と連携して作業を行うシステム(人間・機械協調型作業システム)の開発が進められている。これらのシステムでは,人間と機械の接近や直接接触を前提とするために,柵や囲いによって人間と機械を隔離するといった従来型の安全方策は適用できず,新しい安全技術を構築する必要がある。また,作業者が運転中の機械に近接して加工,調整,トラブル処理,保全,検査,修理,清掃などを行う作業(危険点近接作業)も,人間・機械協調型作業システムの重要な形態と考えられる。 |
| 人間協調型ロボットの本質的安全設計手法と安全設計指標の提案 |
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| 池田博康、齋藤剛 |
協調型ロボットの安全設計は,機械安全規格の原則に従えば,リスク低減より優先して危険源の除去を求めており,本質的安全の確保が重要とされる。そこで,本質的安全化のアプローチに,人間の痛覚に基づく耐性に「安全」の判断を求めてこれを安全設計指標とするため,力の次元として痛覚耐性値を採用し,また,位置の次元として痛覚耐性値の別の表現である皮膚の最大許容変位も採用する。 |
| 人間協調型ロボットの機械的刺激に対する人体痛覚耐性限界の測定 |
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| 齋藤剛、池田博康 |
人間との接触が前提となる人間協調型ロボットが利用者に及ぼす機械的刺激の受容の限界の判断として,接触される人間が感じる痛覚の耐性限界に着目する。このため,実際に被験者に機械的刺激を静的挟圧力として加え,被験者が我慢できる力と変位の最大値を耐性限界値として記録する装置を開発した。 |
| 全方位視覚センサによる移動体存在領域検出手法 |
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| 濱島京子、呂健、石原浩二 |
人間・機械協調型作業システムでは,機械と作業者の位置関係を保護装置が把握し,接触または衝突を予測して機械を止めるという安全方策が必要である。この方策の実現には,画像を用いた保護装置が有効と考えられている。しかし,画像処理技術を用いた移動体検出では,様々な要因で移動体の検出漏れが生じやすい。特に,オクルージョン発生時に移動体を見失いやすい。そこで,こうした検出漏れに頑健な移動体検出アルゴリズムを考案した。 |
| オペレータのジェスチャー認識を利用した移動ロボットとのコミュニケーション手段 |
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| 呂健、姜偉、濱島京子 |
ジェスチャ認識による機械とロボット制御において,安全性を配慮したジェスチャの設計手法と認識手法の確立を目的とする。本論文では,認識対象となるジェスチャを腕による静止ジェスチャに限定して,ジェスチャの3次元数値モデル及びそれに基づくジェスチャの差を評価する数値化された指標を提案し,その指標を用いたジェスチャ識別法を示した。また,日本人の人体寸法の平均値を用いて,基本的な16種類のジェスチャからなるジェスチャ系に対し,誤認識の可能性の検討を行い,誤認識リスクを減少させるためのジェスチャ設計・選択方法について述べた。本論文の結果はジェスチャ認識を用いた高機能ロボットの開発及び安全評価の標準化に適用できると考えられる。(図11,表7,参考文献7) |
| 産業機械の労働災害分析 |
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| 梅崎重夫、清水尚憲 |
産業機械で発生した死亡労働災害129件を対象に設備的要因の分析を行った。その結果,国際水準の設備安全方策の中でも固定ガード,可動ガード,保護装置,及び制御システムの安全関連部に関連する要求事項を確実に実施すれば,発生した死亡労働災害の79.2%に対して災害防止効果を持つと推察された。 |
| 危険点近接作業の災害防止戦略に関する基礎的考察 |
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| 梅崎重夫、清水尚憲 |
産業機械の安全方策は,ISO 12100-1に記載されたリスク低減プロセスに従うのが基本である。このプロセスでは,本質的安全設計方策や安全防護物の適用などの設備安全方策によって,適切なリスク低減を図ることを基本としている。しかし,現実には,危険点近接作業のように,これらの方策だけでは適切なリスク低減が達成できないものもある。 |
| 複数作業者が大規模生産ライン内で行う作業を対象とした災害防止戦略の基礎的考察 |
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| 梅崎重夫、清水尚憲 |
複数作業者が大規模生産ライン内で行う作業を対象に,災害防止戦略の検討を行った。この戦略では,作業者のクラス分け(作業指揮者,指名作業者,非指名者)と作業行動のタイプ分け(作業者のライン内への進入,作業者による再起動)のマトリックス表示によって,ハザードである人間挙動の影響を分析する方法を提案した。 |
