労働安全衛生総合研究所

国際センター三題噺

 2006年4月に旧産業安全研究所と旧産業医学総合研究所が統合して労働安全衛生総合研究所(安衛研)が発足した際に、国際情報・研究振興センター(国際センター)が新設されました。国際センターの主な業務は、国内外の安全衛生関連情報の収集・分析・提供、国際学術誌の発行、研究協力協定にもとづく海外研究機関との国際共同研究の推進、世界保健機関(WHO)や開発途上国への協力等の国際貢献、国内労働安全衛生研究の振興、図書の収集、インターネット・イントラネット等の情報化推進管理等、多岐に渡ります。ここでは、その中から最近の話題を三題お届けします。

第一題:国際学術誌と和文誌の編集発行


 労働衛生分野の国際学術誌として日本で最も歴史のあるIndustrial Health誌は1963年に創刊されました。当初から年4回発行され,国内外の労働衛生の最先端の研究情報を提供してきましたが、近年の投稿数と掲載数の大幅な増加に鑑み、また迅速な研究情報の提供を図るために、発行回数を2007年から年6回に増やしました。同年秋には・・・・

第二題:WHOへの貢献


 旧産業医学総合研究所時代の1977年に、労働衛生分野では日本で最初にWHO協力センターの指定を受けたものの、しばらく当該活動が停滞していました。しかし、WHOの第一期世界ネットワーク作業計画(2001-2005年)から積極的に参画し、「けい肺の撲滅」、「小規模事業所の労働安全衛生」、「インターネット資源とネットワーク」のテーマで多大な成果を上げました。 第二期世界作業計画(2006-2010年)でも、・・・・

第三題:国内外の安全衛生関連最新情報の収集・分析・提供


 労働安全衛生対策を適正かつ効果的に推進するためには、国内外の研究から得られた最新の科学的知見や諸外国の基準・規制等を収集分析し活用することが重要です。
 そこで、安衛研は2008年から2009年の2年間にわたり、厚生労働省より委託を受けて,「最新の知見による職業性疾病等の予防対策普及促進等事業」を労働安全衛生対策普及センターにおいて実施しました。本事業の内容は、(1)海外労働安全衛生の最先端リスク情報や法規制対策を欧米の当該分野の専門家を招聘してワークショップを開催する等・・・・

 第四題目、五題目として、欧米関係諸機関との国際共同研究、中国や韓国等アジア諸国との研究交流・技術協力の推進等、話題に事欠きませんが、また機会をあらためて紹介させていただきます。

(澤田晋一 国際情報・研究振興センター長)

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