労働安全衛生総合研究所

APSS2017開催報告

1.はじめに


 APSS (Asia Pacific Symposium on Safety) は、1999年に韓国慶州において開催された日韓産業安全研究集会を契機として企画され、アジアおよび環太平洋諸国にエリアを拡大し、2001年に第1回大会が京都で開催されました。以後、2年ごとに各国の持ち回りで開催されており、日本においては2009年(大阪)に引き続き8年ぶり3回目の開催となりました。


2.APSS2017概要


 本年のAPSS2017は、特定非営利活動法人安全工学会主催のもと11月30日と12月1日の2日間に渡り、北九州国際会議場で開催されました。また、先立って11月29日には、同会場にて、安全工学研究会発表会が開催されました。今回のシンポジウムには約210名(日本105名、韓国82名、中国7名、台湾9名、マレーシア2名、タイ4名などの9カ国)が参加し、講演数は約140件にのぼりました。


堀江教授による基礎講演

 基礎講演の司会は山隈瑞樹委員長(公益社団法人産業安全技術協会)が務め、日本からは堀江正知教授(産業医科大学 産業生態科学研究所 産業保健管理学研究室)、韓国からはDr. Hyuck-Myun Kwon(前韓国労働安全衛生研究院OSHRI:Occupational Safety and Health Research Institute, Korea院長、現 延世大学校教授)が講演を行いました。

 なお、労働安全衛生の関する国際セッションでは当研究所の豊澤康男所長と韓国忠北大学校のProf. Doo Hyun, Kim(韓国安全学会、副会長)が座長を務め、Dr. Katsutoshi Ohdo(日本,JNIOSH)、Manager Shahronizam Noordin(マレーシア,NIOSH)、Dr. Sang-won Choi(韓国,OSHRI)、Prof. Sang D. Choi(アメリカ, University of Wisconsin)が参加しました。

 

労働安全衛生の関する国際セッション後の座長Prof. KimとDr. Ohdo


3.おわりに


 今回のAPSS2017の開催により、各国の労働安全衛生に関する研究、現在取り組んでいる課題について活発な情報・意見交換が行われました。最後に次回の2019年のAPSSは中国の大連で開催されることが発表され、閉会となりました。



(電気安全研究グループ、部長代理 崔光石)
(化学安全研究グループ、上席研究員 大塚輝人)

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