労働安全衛生総合研究所

安全資料 SD-No.21 の抄録

大規模産業災害の頻発要因に関する研究

SD-No.21
安藤隆之,板垣晴彦,中村隆宏,花安繁郎,鈴木芳美

 近年,日本を代表する企業の事業所で大規模な爆発災害,火災災害が立て続けに発生した。このような重大災害の頻発の背景として,就業形態の多様化,分社化等の組織形態の変化,リストラ等に伴うノウハウの伝承の不十分さ,等々の要因が各方面から指摘された。

 このような状況の下で,厚生労働省では,平成15年度末に「大規模製造業における安全管理体制等に係る自主点検」に係る調査を実施し,その分析結果を公表し,さらに,今後の労働安全衛生対策に向けた関連法規の改正を検討している。

 独立行政法人産業安全研究所では,上記自主点検の実施と調査結果の分析にあたって,担当部局からの要請に基づき,専門的視点から参考意見を提供した。

 また,さらに上記の調査結果に,より詳細な分析検討を加えるとともに,並行して独自に,産業安全関係有識者,企業安全担当者等へのヒヤリング調査を実施し,上記調査結果との整合性や背景問題に関する考察を加えた。

 本安全資料は,今後の「事業場における安全の確保」のための基礎的参考資料として,これらの検討結果と考察を概括的に取り纏めたものである。(図19,表3,参考文献6)


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